0円の確定申告。それでも私がPCを広げ、最新の画面と格闘する理由。

0円の確定申告でもPCを広げる私の「儀式」。左に真剣な表情のななころイラスト
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ななころ
ななころ
3月1日。世間が確定申告で慌ただしくなる中、私は今年も、静かにPCの電源を入れました。

3月1日の朝。
春の気配が少しだけ混じった空気を窓から取り込みながら、私は机にPCを開きました。

私の今の収入は、0円。
会社を辞めてからというもの、所得税を納める義務もなければ、還付を受ける予定もありません。

それでも、私は毎年この時期になると、e-Tax(国税電子申告・納税システム)のサイトを開きます。
「0円」という数字を報告するために費やす、数時間の「儀式」について、今日はお話ししようと思います。

画面の向こう側に、かつての自分を探す

私は元ITエンジニアです。
そのせいか、新しいWebサービスやシステムに触れると、つい「画面の見た目」や「操作のしやすさ」を厳しくチェックしてしまう癖が残っています。

今年の確定申告の画面は、去年よりも少しだけ整理された印象でした。
それでも、やはり分かりにくい。
「なぜここでこのボタンを押させるんだろう?」「この説明では、初めての人は迷ってしまうだろうな」

そんなツッコミを心の中で入れながら、一つひとつ項目を埋めていく作業。
それは、かつて社会の中でガシガシと働いていた自分を、指先の感覚から思い出させてくれる、不思議な時間でもあります。

スマホで手軽に済ませるのもいいけれど、私はあえてPCの大画面で、情報を俯瞰しながら進めるのが好きです。
一つひとつの手順に納得しながら、キーボードを叩く。
その実感が、今の私には必要なのかもしれません。

「未来の私」への、小さな道しるべ

「収入がないなら、確定申告なんてしなくていいのに」
そう思う人もいるでしょう。

でも、私はそうは思いません。
いつか、どんな形で社会復帰できるかは分からない。
ひょっとしたら、どこかの企業に属するのではなく、フリーランスとして歩き出すかもしれない。

その時、もし確定申告が必要になったら。
「去年はどうやったかな?」「どんな情報が必要だったかな?」と迷わずに済むように、今のうちに「0円」の記録を積み重ねておきたいのです。

今の私ができる、未来の私への、ささやかな贈り物。
「道はちゃんと作っておいたよ」と言えるように、今という時間を記録しています。

誰かの「困った」を、笑顔に変えるために

もう一つ、大切な理由があります。
このブログ『うつと友に』で「障害者控除」などの制度について発信している以上、私自身が「最新の体験」をしていなければならない、という思いです。

自分が触れてもいない、見てもいない画面のことを、誰かに説明することはできません。
最新の画面の見た目、入力の手順、戸惑ったポイント。
それらをすべて自分で体験したからこそ、誰かに聞かれたときに、自信を持って「大丈夫だよ、こうすればいいんだよ」と伝えられる。

この数時間は、私にとって「無駄な作業」ではありません。
いつか誰かを救うための、「大切な準備」なのです。

0円という数字に、確かな手応えを感じて

数時間の格闘の末、画面に表示されたのは「納付0円」の文字。
お金が戻ってくるわけでも、減るわけでもない、ただの数字。

でも、送信ボタンを押した瞬間の達成感は、何物にも代えがたいものでした。

義務ではないけれど、禁止もされていない。
自分の人生の手続きを、自分の手で完結させる。
その当たり前のことが、うつ病と向き合う今の私には、とても大きな一歩に感じられました。

e-Taxの画面に表示された、私の体験としての「納付する金額 0円」のスクリーンショット
画面に表示された、確かな記録。

今年も無事に、種をまきました。
収穫はまだ先かもしれないけれど、土を耕した感覚だけは、この手に残っています。


私が実際に画面と格闘しながら、制度について分かりやすくまとめた解説記事はこちらです。
「税金の手続き、難しそう」と諦めないで。精神障害者手帳で家計を守る、一番やさしい控除の申請ガイド

※これは個人の体験談であり、特定の申告結果を保証するものではありません。確定申告の必要性や詳細な手順については、必ずお住まいの地域の税務署または税理士にご確認ください。

追伸:
作業が終わった後のコーヒーは、いつもより少しだけ深く、温かい味がしました。
今年もまた、一つ「積み重ねた」という実感が、私を支えてくれています。

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