- 悩みを相談する専門家が身近にいない
- 利用できる公的制度や支援がわからない
- 医療ソーシャルワーカー(MSW)相談の体験談が読みたい
病院内や経済的な悩みって誰に相談してる?
やっぱり主治医と看護師よね。
あとはカウンセリングを受けてればカウンセラーかな。
でも経済的なことは無理かなぁ。
今回は医療ソーシャルワーカーにそんな悩みを実際に相談してきた体験談のお話だよ。
医療ソーシャルワーカー?
聞き慣れないわね。
医療ソーシャルワーカーとは一体どんな人?
医療ソーシャルワーカーとは?
病院などの医療機関で、社会福祉の立場から患者や家族の抱える…
- 経済的な悩み
- 心理的な悩み
- 社会的な悩み
の問題の解決、調整を援助し、社会復帰の手助けをする人です。
(ソーシャルワークとは社会福祉のことです)
ソーシャルワーカーはどこで活躍しているかで呼び名が分類されます。
ここでは医療機関で働いている医療ソーシャルワーカー(MSW:メディカル・ソーシャルワーカー)の紹介です。
医療ソーシャルワーカーという資格は存在しませんが、一般的に「社会福祉士」や「精神保健福祉士」を保有していることがほとんどです。
具体的な相談内容とは?
厚生労働省の業務指針より引用します。
- 療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助
- 退院援助
- 社会復帰援助
- 受診・受療援助
- 経済的問題の解決、調整援助
- 地域活動
出典:厚生労働省 医療ソーシャルワーカー(MSW)の業務指針(抜粋)
イメージしにくいので、もう少しわかりやすく例えると…
- 入院費用が高額になりそうで心配…などのお金の悩み
- 親の退院後に、自宅で家族介護する自信がない…などの介護の悩み
- 主治医や医療スタッフと相性が合わない…などの病院内の人間関係の悩み
これら、医療に関連する悩みであれば、医療ソーシャルワーカーの方が具体的な解決策を提案してくれます。
確かにどれも病院での悩みで多いものね。
医療ソーシャルワーカーの相談はどこですればいいの?
最寄りの病院、通院中の病院に医療ソーシャルワーカーがいるか問合せしてみましょう。
目立たない場所にあるだけで、案外いることもあります。
公益社団法人 日本医療社会福祉協会 には約3,000名の医療ソーシャルワーカーが登録されています。
この協会の公式サイトから検索してもいいです。
医療ソーシャルワーカーの相談料(料金)は?
無料です。
えっ、タダなの!?
一切お金はかかりませんので、不安なこと、相談したいことがあったら、ぜひ活用してみましょう。
対面の場合は、いきなり行くのは避けて、事前に予約をした方がいいです。
電話相談の場合も予約しておきましょう。
通話料は自己負担になります。
医療ソーシャルワーカーは激務みたいなので、事前に質問する内容をまとめておくといいですね。
医療ソーシャルワーカーに相談してみた体験談を紹介
相談しようとした経緯
私にはいろいろな専門家がサポートしてくれていますが、役割がそれぞれ違います。
- 主治医:病気の治療、おくすりの処方
- 産業医:体調の確認、会社の職場復帰に向けての調整
- 保健師:産業医との連携、その他の相談
- 産業カウンセラー:心理的、社会的な悩みの相談
私の場合は産業カウンセラーが精神保健福祉士なので、あらゆる相談をしていましたが、経済的な悩みが出てきました。
そこで相談しても良かったのですが、主治医と同じ病院の医療ソーシャルワーカーの方が情報の連携がスムーズにいくと思いました。
通院している病院の総合窓口に問合せをしたら、医療ソーシャルワーカーがいると教えてもらい、診察日と同日に予約(対面)をしました。
通院していない病院でも相談することはできますので、通院中の病院にいない場合や、通院自体をしていない場合は、お好きな医療機関を選んでください。
相談した内容(1回目)
主に社会的、経済的な相談内容です。
もし会社に復職できなかった時のための悩みを相談しました。
相談内容を箇条書きします。
- 精神障害者保健福祉手帳の申請の仕方
- 傷病手当金の申請方法や受給条件
- 障害年金について
- 障害者控除について
- 失業手当(失業保険)について
- 国民健康保険の継続方法について
- 国民年金の継続方法について
- 家族の扶養に入ることができるか
私の場合は復職できなかった場合は退職になるので、あらゆる選択肢を検討する必要があります。
もちろん、全て可能性の話ですが、あらかじめ知っておきたかったのです。
このブログにも「お金の悩み」についてまとめてありますが、あくまで一般論です。
一人ひとりによって複雑に条件が変わるので、やはり専門家の意見は聞いておきたいです。
相談した内容(2回目)
前回、解決できなかったことがメインです。
- 傷病手当金の受給条件が自分に当てはまるか
- 障害年金を申請したい場合の最初に相談すべきか誰か
- 家族の扶養に入ることができるかを私に当てはめた場合
2回目は、私に当てはめた場合(家族構成、勤労内容、収入)で、具体的な話を相談しました。
活用する場合に最初に誰に相談するかもわかりました。
これで初動を迷うことがなくなりました。
相談した体験談の感想
デリケートな相談をする場ということもあり、完全個室でした。
外に声が漏れることもないのでプライバシーも守られています。
医療ソーシャルワーカーは女性でとても話しやすい雰囲気の方でした。
また知識も豊富で、私の質問に対して即答してくれます。
私は経済的、社会的な悩みが中心でしたが、先ほど紹介した相談内容(医療ソーシャルワーカーの業務指針)なら聞いてくれます。
2回とも時間にして30分でしたが、有益な情報を得られました。
相談した内容は主治医と連携してくれます。
ですので、患者が何を困っているかなどを診察の場で伝えきれないことも伝わるのでいいですね。
制度については知っているつもりでしたが「自分に当てはめるとどうなのか」というのが聞けて助かりました。
公的制度は窓口が違うから、悩みを一気に相談をできるのは助かるわね。
病院で相談したい悩み…医療ソーシャルワーカーに相談した体験談を紹介のまとめ
案外知られていない医療ソーシャルワーカーという存在と実際の体験談を紹介しました。
通院している家族のこと、カウンセリングを受けていない人などは相談する相手が限られてしまうので、医療ソーシャルワーカーを活用してみてください。
注意点としては、あくまで情報の提案をしてくれて、代わりに何かをしてくれるわけではありません。
参考になることや活用したい制度の情報が得られたら、あとは自分たちで行動するか、専門家へ依頼することになります。
医療に関する悩みは放置することはできないので、活用できる公的制度の情報はしっかり確認しておきましょう。
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