はじめに:「復職が怖い…」その気持ち、私も同じでした
この記事を読むことで、復職までの全体像・会社との調整方法・再発を防ぐセルフケアが具体的にわかります。
うつ病で休職し、少しずつ回復してきたあなたが今、この記事を読んでくださっているのかもしれません。
「そろそろ復帰を考えないと…」
「でも、また同じように働けるだろうか」
「もし、また心が折れてしまったら…」
先の見えない不安と焦りで、一歩を踏み出すのが怖い。
痛いほどわかります、その気持ち。
このブログを運営している私・ななころも、かつては全く同じでしたから。
でも、どうか安心してください。
あなただけではありません。
そして、その不安を乗り越えるための「道しるべ」は、ちゃんと存在します。
この記事は、私自身の復職経験と、多くの当事者の声をもとに作り上げた、うつ病からの仕事復帰を目指すあなたのための「信頼できる地図」です。
複雑で、時に孤独を感じる復職までの道のりを、具体的なステップに分けて、一つひとつ丁寧に解説していきます。
この記事を最後まで読めば、あなたは
- 復職までの全体像と、今やるべきことが明確になる
- 会社との調整や手続きに対する具体的な準備ができる
- 「復職しない」という選択肢も含めて、心が軽くなる
そんな状態になっているはずです。
焦る必要はありません。
あなたのペースで、地図を一枚ずつめくるように、ゆっくり読み進めてくださいね。
あなたの現在地はどこ?復職への新ロードマップ【7ステップ】
まずは、全体像を把握することから始めましょう。
うつ病からの復職プロセスは、一直線の道ではありません。
7つのステップを一つずつ進みながら、常に「もう一つの道」も心に留めておくことが大切です。
- ステップ1:休職を決意し、手続きを進める
- ステップ2:休職中の過ごし方を学ぶ【準備編】
- ステップ3:公的支援(リワーク)を活用する【準備編】
- ステップ4:会社との復職面談に備える【実践編】
- ステップ5:復職直後の働き方を工夫する【実践編】
- ステップ6:再発を防ぐ働き方を身につける【復職後編】
- ステップ7:「復職しない」という選択肢を検討する
この記事では、この7つの流れに沿って、あなたが今どの段階にいて、次に何をすべきかを具体的に解説していきます。
(↓下の図の各項目は、記事内の該当箇所に移動します)
【テキスト版ロードマップ】
ステップ1:休職を決意し、手続きを進める
【現在地】[1]手続き → [2]過ごし方 → ...
「もう、これ以上は頑張れない…」そう感じ、休職を決意したあなたへ。
まずは、その決断をした自分を認めてあげてください。
このステップでは、休職に入るための具体的な手続きや、お金の不安を解消する方法を確認し、安心して休養に入るための土台を築きます。
詳しくはこちら
診断書のもらい方から、会社への伝え方、傷病手当金の申請まで。休職に入るための5つのステップを、私の体験談を交えて具体的に解説します。
ステップ2:休職中の過ごし方を学ぶ【準備編】
... [1]手続き → 【現在地】[2]過ごし方 → [3]リワーク ...
無事に休職期間に入ったら、次に取り組むべきは「正しく休む」ことです。
焦りや罪悪感から「何かしないと」と思ってしまいがちですが、この時期の過ごし方が、その後の回復とスムーズな復職に直結します。
心と体を回復させるための、具体的な過ごし方のヒントを知っておきましょう。
詳しくはこちら
回復の3つのステージ別に、「やってよかったこと」「やらなければよかったこと」を徹底解説。あなたの状況に合わせた、最適な休養の過ごし方がわかります。
ステップ3:公的支援(リワーク)を活用する【準備編】
... [2]過ごし方 → 【現在地】[3]リワーク → [4]面談 ...
心身がある程度回復し、社会復帰を考え始めたら、公的な復職支援プログラム「リワーク」の活用を検討しましょう。
実際の職場に近い環境でリハビリを行うことで、「いきなり職場に戻るのは怖い」という不安を和らげ、自信を取り戻すための大きな助けとなります。
詳しくはこちら
リワーク支援の具体的なメリット・デメリット、後悔しない選び方の全ステップを、私の2度の失敗談を交えて徹底解説します。
ステップ4:会社との復職面談に備える【実践編】
... [3]リワーク → 【現在地】[4]面談 → [5]復職直後 / [7]別の道
主治医から復職可能との意見書が出たら、いよいよ会社との具体的な調整が始まります。
中心となるのが、上司や人事、産業医との「復職面談」です。
「戦う」のではなく、会社と「協力して」スムーズな復帰を目指すために、伝えるべきことを整理し、万全の準備で臨みましょう。
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復職面談で想定される質問への回答例から、伝えるべきこと・伝えない方がいいことの判断基準まで、体験談を交えて具体的に解説します。
ステップ5:復職直後の働き方を工夫する【実践編】
... [4]面談 → 【現在地】[5]復職直後 → [6]再発予防
無事に復職が決まった後、最初の数週間~数ヶ月は「慣らし運転」の期間です。
ここで焦って頑張りすぎることが、再発の大きな引き金になります。
「60点の出来でハナマル」を合言葉に、意図的にペースを落とし、職場環境に再び慣れることを最優先しましょう。
詳しくはこちら
「頑張らない」を実践するための具体的な3つのコツを解説。周囲とのコミュニケーションや、罪悪感との付き合い方など、すぐに使えるヒントが満載です。
ステップ6:再発を防ぐ働き方を身につける【復職後編】
... [5]復職直後 → 【現在地】[6]再発予防
慣らし勤務を終え、本格的に業務へ復帰したここからが、本当のスタートです。
うつ病は再発しやすい病気だからこそ、「もう繰り返さない」ための長期的なセルフケアと働き方の工夫が何よりも重要になります。
自分なりの「心のSOSサイン」を見つけ、無理のないペースを維持していきましょう。
詳しくはこちら
復職後の私が実践して効果があった、具体的な再発予防策をまとめました。頑張りすぎてしまう自分から卒業し、長く安心して働くためのヒントが見つかります。
ステップ7:「復職しない」という前向きな選択肢
... [4]面談 → 【現在地】[7]別の道
ここまで復職への道筋を解説してきましたが、忘れないでほしい大切なことがあります。
それは、「復職だけが、唯一の正解ではない」ということです。
もし、休職の原因となった環境に無理して戻ることが、あなたの心を再び苦めるのであれば、「復職しない」ことはあなたの未来を守るための、賢明で前向きな選択肢なのです。
詳しくはこちら
退職を決断した後の具体的なお金の手続き(傷病手当金と失業保険の連携)から、うつ病の経験を強みに変える新しい働き方の選択肢まで、私の体験談を交えて網羅的に解説しています。
よくあるご質問:復職にまつわる不安
復職後に、またうつ病が再発するのが怖いです…。
その不安は、とても自然な感情です。大切なのは、完璧を目指さないこと。「60点主義」で自分を許し、ステップ6で紹介した「心のSOSサイン」に早めに気づいて対処することです。再発予防は「一度きりの対策」ではなく「継続的なセルフケア」だと考え、焦らず自分を労わり続けていきましょう。
復職に失敗したら、もう終わりなのでしょうか?
決して、そんなことはありません。もし万が一、復職がうまくいかなくても、それはあなたに合う職場ではなかったというだけの話です。傷病手当金や失業保険といったセーフティネットを活用しながら、ステップ7で紹介したような、あなたらしく働ける別の道を探す時間は十分にあります。「復職」は、数ある選択肢の一つに過ぎません。
最後に:道は一つじゃない。あなたの「次の一歩」を見つけるために
この記事では、うつ病からの復職を目指すためのロードマップを7つのステップで解説してきました。
最後に、あなたの今の気持ちに合わせて、「次の一歩」を考えてみましょう。
あなたの「次の一歩」は?
-
もし、まだ心と体が十分に休まっていないと感じるなら…
焦る必要はまったくありません。
今は、無理に復職のことを考えるのではなく、「上手に休む」ことに集中しましょう。
ステップ2でご紹介した記事が、あなたの心を軽くするヒントになるはずです。 -
もし、復職への具体的な準備を始めたいと感じるなら…
ステップ3でご紹介した、公的なリハビリ支援である「リワーク」について、少しだけ調べてみるのはいかがでしょうか。
すぐに利用しなくても、知っておくだけで心の選択肢が一つ増えますよ。
復職する道も、しない道も、どちらも間違いありません。
最も大切なのは、あなたが自分自身を責めず、あなたの心と体を一番に考えてあげること。
この地図が、あなたがあなたらしい働き方を見つけるための、小さな支えになれたら、これほど嬉しいことはありません。








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