- 電車やバスの中、災害時の避難所で援助をしてほしい
- 援助を必要をしている人を助けたい
- そんな助け合いのマークが知りたい
ねぇ、ヘルプマークって知ってる?
電車の中でかばんに付けている人が増えてきたわね。でも、あれってなんの助け(ヘルプ)を求めてる人なのかよくわからないの…。
最近、SNSの人たちが徐々に持ち始めているのを知ったのをきっかけに調べてみたよ。
ヘルプマークとは何か
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。
ヘルプマークの配布や優先席へのステッカー標示等を、平成24年10月から都営地下鉄大江戸線で、平成25年7月から全ての都営地下鉄、都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーで開始し、さらに、平成26年7月からゆりかもめ、多摩モノレール、平成28年12月から、都立病院へと拡大して実施しています。
また、平成26年7月から民間企業への働きかけも実施しています。
ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車・バス内で席を譲る、困っているようであれば声をかけるなど、思いやりのある行動をお願いします。出典: 東京都福祉保健局 ヘルプマーク
東京都の鉄道会社から始まった施策なのね。
てっきり国の施策かと思ってたよ。
ヘルプマークを持つことの良い点(メリット)
電車やバスなどで席を譲り合うためのマークに思われがちですが、実は裏面に記入用シートのメモを書く欄があります。
そこに、ヘルプマークをつけている理由であったり「氏名」「困った時にこうしてほしい」「緊急連絡先」などを書くことができます。
例えば、突然うずくまってつらそうな時、災害時に避難所で困っている時などメモに書いてある内容を読むことで、役に立つことが考えられます。
外見からはわからない理由の場合は、情報がきちんと明記されていると、手を差し伸べる側もわかりやすいですね。
ヘルプマークは全国的に広まりつつある
平成24年(2012年)に始まった施策ですが、現在では全国的に広まりました。
配布場所も令和4年(2022年)4月1日現在は1都1道2府43県(47都道府県全て)に拡大しました。
ヘルプマークを持つための対象や条件
ヘルプマークの配布を受ける条件に障害者手帳や医師の診断書は必要ないので、自己申告になります。
身体的な理由だけでなく、メンタル疾患であっても、電車やバスなどで優先席に座ることが必要な状態の人は持つことができます。
HSP/HSCの人はヘルプマークを持ってもいいの?
HSP/HSCは気質(個人の性質)であり、病気ではありませんが、HSP/HSCにも様々なタイプやレベルが存在します。
電車やバスなどの人が多い場所で敏感にこころが反応して、長時間立っているのが難しい人もいます。
それが「援助や配慮が必要な状態」ならば持っても良いと思います。
ヘルプマークの配布場所は?手作りしてもいいの?
配布場所は自治体によって異なります。
役所で配布されている場合や鉄道会社で配布されている場合もありますので、公式サイトの一覧から、お住いの近くで手に入れて下さい。
また住んでいる場所の都合で手に入らない場合は、手作りしても構いません。
その際は、「東京都福祉保健局 ヘルプマーク作成・活用ガイドライン」に沿って、ルールを守る必要があります。
ヘルプマークの認知度はまだまだ低い
マタニティマーク(妊婦さんが付けるマーク)は、実感的に認知度は浸透してきましたが、ヘルプマークに関してはまだまだ認知度が低いように思えます。
これに関しては国や自治体の周知活動に期待しますが、皆さん一人ひとりが情報のアンテナを高くしておく気持ちが大切ですね。
私の体感ですが、5年前よりは付けている人が増えています。
10代のZ世代からシニア世代まで見かけるので、役所での配布活動に力を入れているのだと感じました。
ただし、ヘルプマークが必要ない人の認知度は、上がっているのかは疑問です。
ヘルプマークの問題点
ヘルプマークには問題点もあります。
「障がい者総合研究所」の調査によると、ヘルプマークの存在を知っていて持たない理由を聞いたところ、1位は「利用時の周囲の反応が気になるから」でした。
周囲から偏見の目で見られてしまうのではないかと心配しています。
ヘルプマークの注意点
ヘルプマークは外見からわからなくても援助や配慮が必要な人がつけるマークですが、このマークに法的な効力はありません。
なので、助けてくれる人の善意には感謝したいものです。
マークの意味を知らない人がまだ多い中で、気付いてもらえないこともありますからね。
また、入手しづらいからといって、転売や自作したものを販売することは禁止されています。
あくまでご自分用に使ってください。
ヘルプマークが悪用される例も報告されている
ヘルプマークを持つ条件は自己申告制なので、どなたでも入手することもできます。
電車やバスの優先席に座りたいという理由で悪用するケースが報告されています。
こういう事例は本当に迷惑です。
一部の心無い人が悪用することで、大多数の本当に必要な人まで誤解の目で見られる心配があります。
ヘルプマークの入手条件を設けるなどの運用方法は今後の課題です。
ヘルプマークをファッションアイテムとして楽しむ時代
ヘルプマークはむき出しの状態でバッグに付けていると、時間とともに傷みます。
そこでケースを付ける人が増えてきました。
最近では自分の好みのデザインでファッションとして楽しんでいる人もいます。
もし、いまヘルプマークを付けている人は、あえてファッション化するのも良いですね。
助けてあげたい人に知ってほしいマーク
サポートハートマーク
ヘルプマークを付けている人を助けてあげたいという方にぜひ知ってほしいマークがあります。
それが「サポートハートマーク」です。
一言で説明すると「援助が必要な方は助けます」という意思表示をするものです。
配布場所は「サポートハートプロジェクト」の公式サイトから購入することができます。
公式キーホルダーは200円(非課税・送料別)です。
デザインデータをダウンロードすることもできるので、カラー印刷すれば手作りキーホルダーでもっと安く作成することもできます。
デザインデータのダウンロード規約については、公式サイトに明記されています。
サポートマーク
「特定非営利活動法人 日本サポートマーク普及協会」が2020年5月に「困っている人を助けたい」という気持ちを表すための「サポートマーク」の活動を始めました。
種類は缶バッジ、キーホルダー、ストラップ、ステッカーで、1個500円(送料込)です。
出典:特定非営利活動法人 日本サポートマーク普及協会
話題になった逆ヘルプマーク(緑のヘルプマーク)
2019年9月に新聞やSNSで話題になった静岡県の4人の小学生が考案した「逆ヘルプマーク」。
ヘルプマークが赤と白なのに対して、こちらは緑と白のマーク。
「困っている人を助けてあげられるきっかけになれば」という気持ちで考案されて新聞に掲載され、SNSでも話題になりました。
「素晴らしい」という反響が多かったようですが、課題も少なくないようです。
- ヘルプマークとデザインが同じため著作権の問題がある
- 色覚障害の人には赤と緑が判別しにくい(ユニバーサルデザインの問題)
- 同様の意味を持つマークがすでにあるため混乱しかねない
現状では実用化には至ってはいませんが、この課題を解決すべく今も新しい案を考えているようです。
こういう活動が全国的に広がっていくことは嬉しいことですね。
ヘルプマークとサポートしたい人の助け合いのマークを紹介しますのまとめ
ヘルプマークやサポートしたい人のマークは人と人が助け合うための視覚的にわかりやすく素晴らしい施策だと思います。
しかし、認知度がまだ低く課題があるのが現状です。
見た目で判断して席を譲ろうとして、反対に断れた…なんていう経験は誰もが一度はあるかと思います。
そんな時にこのマークが助け合いサインになれば、助ける側も助けてもらう側もスムーズになるのではないかと期待しています。
お気軽に感想をどうぞ
娘も同じなので実は先日フェイスブックでこういった記事を拡散しましたが、認知がまだ浅いのと自分ごとではないことで広まりが浅かった。
一般の人にもっと広める方法はないかな?って考えてた(^o^)
ナミさん、コメントありがとうございます!
電車の優先席にヘルプマークの張り紙あるけど、多分知っている人はまだまだ少ないみたいだね。
鉄道会社をはじめ、国も啓蒙運動してるから、あとは一般人に浸透していくのが早まるといいんだけどね。
FacebookやTwitterで地道な情報発信は大切だよね♪
こんにちは!ユートピアです。
またお邪魔しました。
ヘルプマーク初めて知りました。
今までずっと我慢してきましたが、股関節が痛くて長く立っていられない私もヘルプマーク使えるかしら?
教えてくれて、ありがとうございます!(*^-^*)
ユートピアさん、お久しぶりです。
また遊びに来てくれて嬉しいです♪
ヘルプマークご存じなかったんですね。やはり認知度がまだ低いみたいですね。
身体的に立っているのがつらい人はもちろん付けてもいいんですよ。
お近くの配布場所にぜひ問い合わせてみて下さいね(*^^*)