- 精神障害者保健福祉手帳のメリット・デメリット
- 受けられる支援やサービス(割引など)の具体例
- 申請から取得までの具体的な流れと必要書類
- 等級の目安や、よくある疑問への答え
精神障害者保健福祉手帳を手に入れることを考えているあなたへ。
「どんな良いことがあるの?」
「手続きってむずかしいのかな?」
「持っていることで、何か不利になったりしない?」
そんなあなたの不安や疑問に、この記事が一つひとつ丁寧にお答えします。
私自身もこの手帳(3級)を持っていて、その経験や、同じく手帳を持つ友人へのインタビューで聞いた「当事者のリアルな声」も交えながら、制度の全体像をやさしく整理して解説します
そもそも精神障害者保健福祉手帳とは?
精神障害者保健福祉手帳は、適切な支援を受けて自分らしく生きるための「公式な証明」です。
かつて私は手帳を持つことに「障害者のレッテル」を貼られるような恐怖を感じていましたが、実際に手にしてみると、それは自分を守るための「盾」であり「権利」であると気づきました。
精神障害者保健福祉手帳とは、うつ病や統合失調症、発達障害など、こころの不調が原因で、長いあいだ日常生活や社会生活に難しさを感じている方のために発行される手帳のことです。
あなたが社会に戻ったり、自分らしく生活したりするのを応援することが目的で、いろいろな福祉サービスを受けるための「公的な証明」として使われます。
ちなみに、障害者手帳には下の3つの種類があって、この記事では主に「精神障害者保健福祉手帳」について詳しくお話ししていきます。
| 身体障害者手帳 | 療育手帳 | 精神障害者保健福祉手帳 | |
|---|---|---|---|
| 根拠法など | 身体障害者福祉法 | 療育手帳制度について(通知) | 精神保健福祉法 |
| 対象となる障害 | 視覚・聴覚障害、肢体不自由など | 知的障害 | 統合失調症、うつ病などの気分障害、発達障害など |
| 持っている人の数 | 4,151,141人 | 1,215,861人 | 1,438,272人 |
障害等級の目安
手帳には、症状の重さにあわせて1級(最も重い)から3級までの等級があります。
国が決めた基準は少し分かりにくいので、日々の生活の状況にあわせた目安を下にまとめてみました。
| 障害等級 | 判定基準の目安 |
|---|---|
| 1級 | 身の回りのことは、ほとんど誰かの助けが必要な状態。 一人での外出はほぼむずかしい。 |
| 2級 | 日常生活には助けが必要な場面が多い。 一人での外出はできるけれど、強いストレスを感じ、活動できる範囲は限られる。 |
| 3級 | 日常生活や身の回りのことは一人でできるが、状況によっては助けが必要。 お仕事には制限がある。 |

精神障害者保健福祉手帳のメリット・デメリット
手帳を持つ最大のメリットは「経済的な支援と就労の選択肢」であり、デメリットは「心理的な葛藤」に集約されます。
私の場合、最初はデメリットばかりを気にしていましたが、実際に活用し始めてからは、浮いた固定費を「心を整えるための時間」に使えるようになり、回復に専念しやすくなったと感じています。
なお、手帳以外にもあなたを守る制度はたくさんあります。
「どの制度から手をつければいいか迷う」という方は、こちらのお金のロードマップも参考にしてみてください。
具体的にどのような支援があるのか、一覧で整理すると次の通りです。
| メリット(受けられる応援) | デメリット(知っておきたいこと) |
|---|---|
【お金のサポート】
|
【こころの側面】
|
【お仕事・福祉のサポート】
|
【そのほか】
|
メリットの詳細と当事者の声
経済的な負担が軽くなる
所得税や住民税などの障害者控除が受けられたり、公共料金の割引が適用されたりします(※控除の詳細は国税庁サイトもあわせてご確認ください)。
また、お住まいの地域や会社によっては、バスや電車の割引サービスが用意されています。
一番のメリットは、お金のことです。
私の住んでいる地域だとバスの運賃が半額になります。
あとは携帯電話の基本使用料が安くなったり、水族館などの施設が割引になったり。
収入が安定しないとき、お金の心配はこころの負担になるので、とても助かります。
同じく医療費負担を軽減する制度として、自立支援医療との併用を検討される方も多いです。
お仕事の選択肢が広がる
一般の会社で働くことを目指すとき、「障害者雇用枠」という特別な入り口から応募できるようになります。
応募するには、手帳を持っていることが条件になります。
また、リワーク(復職支援)や就労移行支援などのサービスを受ける際にも、手帳があることで手続きが非常にスムーズになります。
私が手帳をもらおうと思ったきっかけは、ハローワークで障害者雇用のお仕事を探そうと考えたからです。
手帳を持っていると、お仕事探しの幅が広がると思いました。
デメリットの詳細と当事者の声
こころの葛藤や、まわりの人との関係
手帳を持つということは、自分自身が「障害者である」と公に認めることでもあります。
これに、こころが少し抵抗を感じる方も少なくありません。
また、割引などを受けるときに、人の前で手帳を見せるのをためらってしまう場面もあるかもしれません。
自分で持つと決めたものの、「障害者手帳を持っている=障害者」って自分で認めなきゃいけないのが、少しつらかったです。
あと、友達と水族館に行くときなど、受付で手帳を見せることになるので、病気のことを話していない相手だと使うのをためらってしまいます…。
2年ごとの更新手続き
手帳を使える期間は2年間です。
続けて利用したい場合は、2年ごとに医師の診断書をもらって、更新の手続きをする必要があります。
期限が切れる3ヶ月前から手続きができます。
申請から受け取りまでの流れ【4ステップ】
手帳の申請には「主治医との相談」と「市区町村への書類提出」という2つの山場があります。
初めての申請は心身ともにエネルギーを使いますが、私は「今後の生活を楽にするための先行投資」だと考えて乗り切りました。
- STEP1主治医の先生に相談まず、いつもかかっている精神科の主治医の先生に、手帳の手続きを考えていることを相談してみましょう。申請には医師の診断書が必ず必要になるので、主治医の先生の協力が大切になります。
- STEP2必要書類の準備お住まいの市区町村の役所(障害福祉担当の窓口)で、申請の書類一式をもらいます。
- 申請書
- 診断書(主治医の先生に書いてもらいます)※
- あなたの顔写真(縦4cm×横3cm)
- マイナンバーがわかるもの
- 印鑑
※障害年金をもらっている場合、年金証書のコピーなどで診断書がいらなくなることがあります。
- STEP3窓口で手続き準備した書類を、市区町村の担当窓口に提出します。あなたのかわりに、ご家族などが手続きをすることもできます。
- STEP4審査と受け取り提出した書類をもとに審査が行われ、手帳が発行できると決まると、お家に手紙が届きます。その手紙を持って窓口へ行き、手帳を受け取る流れです。手続きをしてから手帳がもらえるまでは、だいたい1~2ヶ月くらいかかります。
よくある質問(FAQ)
手帳に関する不安の多くは「周囲にバレるのではないか」「不利になるのではないか」という点に集中しますが、実際にはプライバシーは厳重に守られています。
私が確定申告で自ら申請した際も、適切な手順を踏めば会社に知られることはありませんでした。
会社やまわりの人に知られずに使えますか?
障害者控除を申請すると、会社に知られますか?
手帳をなくしてしまったら、どうすればいいですか?
一度もらったら、返すことはできますか?
更新手続きを忘れてしまったらどうなりますか?
手帳を持っていると、就職や転職で不利になりますか?
家族も割引などのサービスを受けられますか?
まとめ:あなたらしい選択のための「お守り」として
精神障害者保健福祉手帳は、国や社会からの応援を受けながら、安心して治療や生活を送るための、とても大切な制度です。
お金の心配が少し軽くなったり、障害者雇用という新しい働き方の道が開けたりと、たくさんのメリットがあります。
一方で、当事者だからこその、こころの葛藤が伴うことも、また事実です。
手帳は、だれかに強制されて持つものでは決してありません。
この記事で知ったことをもとに、主治医の先生や信頼できるご家族とよく相談して、あなた自身が「持っていたいな」と思えたなら、その時が手続きをするタイミングです。
これからのあなたの人生を支える、心強い「お守り」の一つとして、この制度を無理のないタイミングで、ひとつの選択肢として考えてみてください。
私が実際に手帳をもらってから、どんな風に使っているかという具体的な流れは、こちらの記事で詳しくお話ししています。



お気軽に感想をどうぞ
初めまして。
うつ病youtuberのぺぇすけです。
私も今うつ病で働かない状況なので
障害者手帳申請を迷っていました。
しかし、この記事を読み、申請しようと決意できました。
分かりやすく、また読んでいて
安心感をもてました。
ありがとうございます。
今後も読んでいきますので、
頑張ってください!
ぺぇすけさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
障害者手帳の申請する際の参考になれたのであれば嬉しいです。
文章の書き方には細心の注意をしていますが、それが伝わってよかったです。
まだ駆け出しブロガーですが記事をどんどん更新していきますので、ぜひまた見てきて下さいね♪
ぺぇすけさんはYouTubeされてるとのことなので、あとで動画観に行きますね。