【うつ病からの復職】再発の不安が軽くなる頑張りすぎない3つのコツ

復職後に100点を目指さず自分を守る働き方のヒント。「60点で大丈夫」というように、答案用紙に温かみのある赤いハナマルが描かれている。
本記事には広告を含む場合がありますが、信頼できる情報の提供に努めています。

この記事でわかること

  • 復職後に「頑張りすぎない」ための具体的な3つの工夫
  • 会社のサポートを上手に活用し、再発を防ぐための考え方
  • 今日からできるセルフケアと、心のSOSサインの見つけ方
  • 罪悪感を手放し、安心して働き続けるためのヒント

復職後の働き方について、漠然とした不安を感じていませんか。

「また無理して、心が折れてしまったらどうしよう…」。
休職を経験した誰もが、一度はそんな不安に駆られます。

この記事は、そんなあなたのための「働き方のヒント集」です。
100点のパフォーマンスを目指すのではなく、「60点で自分にハナマルをあげる」ための具体的な工夫を、私の体験談を交えながら解説します。

この記事を最後まで読めば、復職後に再発を防ぎながら、安心して働き続けるための具体的なヒントが得られます。

【結論】復職後の最優先事項は「安定して働き続けること」

復職後のあなたの最優先業務は、成果を出すことではありません。
「再発のリスクを減らし、安定して働き続けるためのペースを掴むこと」
これは、あなた自身と、あなたを支える会社の両方を守るための、最も大切な仕事なのです。

実践編:慣らし勤務を乗り切るための3つの工夫

復職後、最初の関門となるのが「慣らし勤務」の期間です。
ここで焦らず、会社のサポート体制をうまく活用しながら、無事に乗り切るための3つの工夫をご紹介します。

工夫1:ペース配分は会社に任せる(焦ってはいけない理由)

「早く元の状態に戻らないと」という焦りは、再発の引き金になりかねません。
ですが、安心してください。
復帰のペースは、主治医の意見をもとに、産業医や上司があなたの状態を見ながら慎重に判断してくれます。

ななころ
ななころ
私自身、焦って勤務時間の延長を産業医に打診したことがありました。
ですが、なかなか許可は下りませんでした。
当時はもどかしく感じましたが、今思えば、あの慎重な判断があったからこそ、無理をせずに済んだのだと感謝しています。

あなたも、自分の感覚だけで突っ走らず、専門家の判断を信頼し、ペース配分は会社に任せましょう。

工夫2:日報や面談で「できること」を正直に伝える

体調や業務の進捗を、会社と共有することは非常に重要です。
ポイントは「できません」と否定的に伝えるのではなく、「ここまでならできます」と肯定的に、そして正直に伝えることです。

ななころ
ななころ
私の場合は、上司との定期的な面談や、日報の提出が義務付けられていました。
そこで体調や「今日はこの業務がここまで進みました」という事実を正直に共有することで、上司も私の状態を把握しやすく、無理のない業務量を調整してもらえました。

正直な報告は、あなたを守るだけでなく、会社が適切なサポートをする上での大切な情報になるのです。

工夫3:会社のルールに沿って働く(罪悪感を手放す考え方)

「周りは残業しているのに、自分だけ帰るのは申し訳ない…」。
そんな罪悪感を感じる必要は、まったくありません。

なぜなら、慣らし勤務中の働き方は、会社の「安全配慮義務」の一環であり、あなたに課せられた重要なルールだからです。

ななころ
ななころ
私の慣らし勤務は3ヶ月間で、最初は4時間勤務から始まり、体調に合わせて6時間、8時間(残業禁止)と、段階的に負担を増やしていく計画でした。
これは、会社側が「無理をさせない」ために設定した、あなたを守るための計画なのです。

計画通りに働くことは、サボりではなく、ルール通りにリハビリを進めている証拠です。
堂々と、会社のルールに従いましょう。

会社との関係を安心して再スタートするために

職場の人間関係も、不安要素の一つですよね。
ですが、あなたが思う以上に、会社はあなたを守るための体制を整えてくれています。

会社は「あなたを守る」体制を整えている

休職者がスムーズに職場復帰できるよう、多くの会社では専門家が連携してサポート体制を築いています。

ななころ
ななころ
私の場合も、産業医と直属の上司は常に情報を共有し、連携してくれていました。
定期的な産業医面談や保健師面談で話した内容は、必要な配慮事項として上司に伝わり、業務時間の調整などに活かされていました。
一人で抱え込まず、こうしたサポート体制を積極的に活用することが大切です。

また、もし休職の原因が人間関係にあった場合は、その人から物理的に距離を置くための「部署異動」といった配慮がなされることもあります。
会社には、法律で定められた安全配慮義務があり、あなたが安心して働ける環境を整えることが求められています。

病気のことをどこまで話すか?

病気のことを、職場の全員に話す必要はありません。
話す相手は、直属の上司や業務で密接に関わる数名に限定し、「主治医や産業医から、こういう配慮をしてもらうよう言われています」と、客観的な事実として伝えるのがおすすめです。

ななころ
ななころ
幸い、私の職場は比較的ドライな環境だったので、根掘り葉掘り詮索してくる人はいませんでした。
陰で噂はされていたかもしれませんが、それは仕方のないこと。
全員に理解してもらうのは不可能だと割り切り、「気にしない」ことも、時には自分を守るための立派なスキルです。

自分を守る最強の盾:「セルフケア」実践ガイド

会社のサポート体制も重要ですが、最終的にあなたを守るのは、あなた自身のセルフケアです。
ここでは、今日からできる具体的な実践方法をご紹介します。

セルフチェックリスト:「心のSOSサイン」を見逃さない

まずは、自分の心身の変化にいち早く気づくことが大切です。
少しでも当てはまることがあれば、それは「少し休んで」という心からのメッセージかもしれません。

【心のSOSサイン・セルフチェックリスト】

  • 睡眠:寝つきが悪くなった、夜中に何度も目が覚める
  • 食欲:食事が美味しくない、食欲がない、または食べ過ぎてしまう
  • 興味・関心:今まで好きだった趣味やテレビが楽しめない
  • 感情の波:小さなことでイライラする、理由もなく涙が出る

SOSサインに気づいたら?すぐに使える「お守りアクション」

不調のサインに気づいたら、頑張りを手放し、すぐに行動に移すことが重要です。
私にとって、何よりの「お守り」になったアクションがあります。

ななころ
ななころ
それは、「年次有給休暇を使うこと」でした。
私の会社では、休職中も年休が付与され、前年度からの繰り越しを含めて最大で40日ありました。
「少しでも危ないな」と感じたら、ためらわずにこの休暇を使うことで、大事に至る前に何度も立て直すことができました。
年休は、あなたに与えられた正当な権利です。

その他にも、5分だけ静かな場所で目をつぶる、信頼できる人に話を聞いてもらうなど、あなただけの「お守りアクション」をいくつか用意しておくと、心が楽になりますよ。

これだけは避けたい!再発リスクを高める3つのNG行動

  1. 完璧を目指す:休職前と同じように、100点を目指すのはやめましょう。60点の出来で「今日はよくやった」と自分を褒めてあげることが大切です。
  2. 休むことに罪悪感を持つ:疲れたら休むのは、当然の権利であり、義務でもあります。再発して再び長期離脱するよりも、小さな休みをこまめに取る方が、結果的に会社のためにもなります。
  3. 過去の自分と比較する:「前はもっとできたのに…」と過去の自分と比べるのは、百害あって一利なしです。今のあなたができることに集中し、小さな「できた」を積み重ねていきましょう。

まとめ:「頑張りすぎない」働き方は、未来のあなたへの投資です

復職後の最優先事項は、成果を出すことではなく、再発のリスクを減らし、安定して働き続けることです。

ななころ
ななころ
私自身、復職直後は「60点」を意識することから始めました。
心と体が慣れるにつれて、自然と70点、80点と出せる日が増えていきました。
大切なのは、最初から100点を目指さない勇気です。

無理せず、自分を大切にしながら働き続けること。
それは、あなたにしかできない、未来の自分への最大の投資です。

参考・出典

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