こんなお悩みありませんか?
「障害者控除って、自分は対象になるの?」
「期限の3月15日を過ぎちゃったけど、もう申請できないのかな……」
障害者控除は、納税者本人またはご家族が障害者である場合に、所得税や住民税の負担を軽くできる、とても大切な制度です。
手続きは少し複雑に感じるかもしれませんが、正しく理解すれば、家計の助けになる可能性があります。
この記事を書いている私自身も精神障害者保健福祉手帳を持ち、会社員時代にはこの制度に何度も助けられました。
初めて還付申告をして数万円が振り込まれた時の「あ、これで少し生活が楽になる」という安堵感は、今でも忘れられません。
国税庁の正式な情報はとても重要ですが、この記事では「当事者が本当につまずくポイント」を先回りして解説します。
2026年の確定申告期間は終了しましたが、まだ間に合う可能性があります。
すでに時期を逃したと思っている方も、還付申告(納めすぎた税金を返してもらう手続き)なら、原則として、法定申告期限から5年以内であれば遡って申請できます。
この記事を最後まで読めば、制度の全体像から具体的な手続きまで、自分のペースで少しずつ進められるようになります。
一緒に確認していきましょう。
【スタート】あなたに合った申請方法を見つけよう
障害者控除の申請ルートは、働き方や「会社に知られたくない」といった希望によって異なります。
私が初めて申請した際も、まずは自分の立ち位置を整理することから始めました。
障害者控除の基本
障害者控除は所得から一定額を差し引く「所得控除」です。
かつて私が初めて申請した際、住民税の負担が軽くなったことで、将来への不安が少しだけ和らぐのを感じました。
障害者控除とは、納税者本人や扶養家族に障害がある場合に所得から一定額を差し引き、税負担を軽減できる制度です。
2026年の確定申告期間は過ぎましたが、手帳の等級に合わせた控除を「還付申告」として申請することで、払いすぎた税金を取り戻すことが可能です。
まずは「障害者控除って、いったい何?」というところから、やさしく解説していきますね。
障害者控除とは?
障害者控除は、納税者自身、または生活を支えているご家族が、所得税法上の障害者に当てはまる場合に受けられる「所得控除」というものです。
むずかしい言葉ですが、要するに「障害のある方やそのご家族は、税金の計算でちょっとだけ助けます」という、国からの優しい配慮だと思ってください。
障害者控除の対象になる人
じゃあ、どんな人が対象になるんでしょうか?
国税庁のきまりでは、以下の8つのケースが当てはまります。
- 精神上の障害で、常に判断が難しい状態の方(成年被後見人など)
- 知的障害と判定された方(療育手帳を持っているなど)
- 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方
- 身体障害者手帳の交付を受けている方
- 戦傷病者手帳の交付を受けている方
- 原子爆弾被爆者健康手帳の交付を受けている方
- 65歳以上で、障害の程度が上記に準ずると市町村から認定された方(※)
- 6か月以上寝たきりで、複雑な介護が必要な方(※)
障害者控除の控除額はいくら?
控除額は「障害者」と「特別障害者」の2つの区分があって、所得税と住民税で金額が変わります。
所得税の控除額
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 障害者 | 27万円 |
| 特別障害者 | 40万円 |
| 同居特別障害者 | 75万円 |
住民税の控除額
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 障害者 | 26万円 |
| 特別障害者 | 30万円 |
| 同居特別障害者 | 53万円 |
※ここで示す金額は「所得から差し引かれる額(所得控除)」です。税金が同じ金額分安くなるわけではありません。
※同居特別障害者とは、特別障害者であるご家族(扶養親族)といつも一緒に暮らしている場合に適用される、一番手厚い控除です。
「だいたいわかった!」という方は、次のシミュレーションに進みましょう!
【3つのケースで見る】障害者控除シミュレーション
手帳の級や同居の有無で還付額は変わります。
具体的な数字で還付額をイメージすることは、自分自身の「助かる権利」を実感する第一歩となります。
私も自分のケースを計算したことで、制度を自分事として捉えられるようになりました。
ここからは、Aくん、Bくん、Cさんという3人のモデルケースを見て、もっと具体的にイメージをつかんでいきましょう!きっと、あなたに近いケースが見つかるはずです。
ケース1:Aくん(本人が控除を受ける場合)
独身で一人暮らしの会社員。
精神障害者保健福祉手帳2級を持っている。

Aくんのように、本人が障害者手帳を持っていてお仕事をしている場合、年末調整や確定申告で障害者控除を申請すると、ご自身の所得税や住民税の負担が軽くなります。
Aくんは手帳が2級なので「障害者」区分になり、所得税で27万円、住民税で26万円の所得控除が受けられます。
ケース2:Bくん(親を扶養している場合)
実家で両親と暮らす会社員。
お父さんが身体障害者手帳1級を持っている。

Bくんのように、生活を支えているご家族が障害者である場合も、控除の対象になります。
Bくんのお父さんは手帳が1級なので「特別障害者」。
さらに同居しているので「同居特別障害者」に該当し、所得税で75万円、住民税で53万円という、非常に大きな所得控除をBくんが受けることができます。
ケース3:Cさん(配偶者が控除を受ける場合)

最近パートを始めたのですが、夫の扶養内で働くには年収をいくらに抑えればいいのか分からなくて……。
障害者控除を利用すると税の負担が減るって本当ですか?

Cさんの場合、障害者控除の区分は「障害者」に該当します。
このケースでは、夫が年末調整で「控除対象配偶者」としてCさんを申告することで、夫の税金の負担が軽くなります。
少し複雑ですが、「障害者控除によって、配偶者控除を受けられる条件がゆるくなる」とイメージすると分かりやすいですよ。
障害者控除を受けると、Cさんのパート年収が103万円を超えても、201万6千円未満であれば、条件を満たすことで夫は配偶者控除を受けられるのです。(※正確には配偶者控除または配偶者特別控除が適用されます)
たとえばCさんのパート年収が130万円だった場合、障害者控除を利用しないと夫は配偶者控除を受けられませんが、利用すれば夫の所得税が約1.9万円、住民税が約3.3万円、合計で約5.2万円程度、税負担が軽くなる可能性があります。(※夫の年収が500万円の場合の2026年時点の概算例です)
障害者控除の申請方法
会社員なら年末調整、それ以外の方は確定申告(還付申告)で手続きします。期限を過ぎても遡れる「還付申告」の存在は、急性期で動けなかった私にとって、大きな救いとなりました。
さあ、いよいよ申請の方法です。
法定期限は過ぎていても、スマホ等を活用すれば比較的短時間で手続き可能です。
会社員・パートの申請方法(年末調整)
会社員やパートの方は、年末に会社から配られる「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という紙に書くだけ。
すでに対象だったのに昨年末に書き忘れてしまった……という方は、この後の「還付申告」の章をチェックしてくださいね。
個人事業主・無職の方・会社に知られたくない方の申請方法(確定申告)
個人事業主やフリーランスの方、または「会社には知られたくないな……」という会社員の方は、ご自身で確定申告をします。
確定申告書の第二表「本人に関する事項」や「配偶者や親族に関する事項」の「障害者」のところにマルをつけ、第一表の「障害者控除」の欄に控除額の数字を書きます。
【重要】生計を同一にする配偶者・親族がいる場合
BくんやCさんのように、納税者本人と障害者が異なる場合のポイントは、なんといっても「生計を同一にしている(お財布が一緒)」ことです。
これは、必ずしも一緒に住んでいる必要はなくて、たとえば離れて暮らす親に毎月仕送りをしている、といった場合でも認められます。
過去5年分を遡って申請(還付申告)する方法
「しまった!確定申告の期限を過ぎてしまった」「何年も申請し忘れてた……」という方も、あきらめないで!
還付申告(納めすぎた税金を返してもらう手続き)は、確定申告の期間に関わらず、原則として、申告期限から5年以内であれば遡って申請できます。
もし過去に障害者手帳の交付を受けていた期間があるなら、今からでも税金が戻ってくる可能性があります。
重い腰を上げるのは大変かもしれませんが、数万円の臨時収入になると思えば、少しだけ頑張れるかもしれません。
くわしくは、お近くの税務署に電話で聞いてみるのが一番ですよ。
比較的シンプルな手順で進められるケースが多いです。
あと一息ですよ!
障害者控除に関する よくある質問(FAQ)
年の途中で手帳をもらいました。その年の控除は受けられますか?
離れて暮らす親を扶養しています。控除の対象になりますか?
障害年金をもらっていますが、障害者控除も受けられますか?
手帳の等級と、控除の「特別障害者」は同じ意味ですか?
どうしても会社には知られたくありません。どうすればいいですか?
扶養している親に、少し年金収入があります。控除は受けられますか?
公的年金だけをもらっている親御さんの場合、年収が以下の範囲内であれば要件をクリアできます。
- 65歳未満の方: 年収108万円以下
- 65歳以上の方: 年収158万円以下
申請に必要な書類は何ですか?手帳のコピーだけでいいの?
パート主婦です。「103万円の壁」と関係ありますか?
通常、あなたのパート年収が103万円を超えると、配偶者(夫)は「配偶者控除」を受けられなくなります。
しかし、あなたが障害者控除の対象である場合、年収が103万円を超えても、「配偶者特別控除」によって夫の税負担を軽減できる範囲が広がります。例えば年収150万円程度まで働いても、夫は税金の控除を受けられる可能性が高いです。
厳密な金額は夫の所得によって変わりますが、「103万円の壁」を過度に気にせず働きやすくなる、と理解しておくと良いでしょう。
ただし、これはあくまで税金の話です。健康保険などの社会保険の扶養(いわゆる「130万円の壁」)とは別の基準ですので、その点はご注意ください。
また、会社の社会保険や勤務条件によって細かなルールが異なる場合があります。
まとめ:障害者控除を正しく理解して、賢く活用しよう
今回は、障害者控除の基本から具体的な申請方法まで、Aくんたちの例を見ながら、できるだけ分かりやすく解説してみました。
少しは「自分にもできそう!」と思ってもらえたでしょうか?
障害者控除は、国が用意してくれた、私たちが使える正当な権利です。
期限が過ぎてしまっても、「還付申告」という方法があることを忘れないでくださいね。
体調が優れない時は、無理をせず自分のペースで大丈夫。
できるところから、ゆっくり進めていきましょう。
この記事が、あなたがほんの少しでも日々の暮らしの負担を軽くする、その一歩のきっかけになれたなら嬉しいです
分からないことがあれば、無理のないタイミングでこの記事に戻ってきてくださいね。
制度の詳細は、国税庁「障害者控除」のページも合わせてご確認ください。
障害者控除のほかにも、私たちの生活を支えてくれる公的な支援制度はたくさんあります。
以下の記事では、お金・生活・仕事の悩みに寄り添う制度を網羅的に解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。



お気軽に感想をどうぞ
行政サービスや税金控除などは知っている人だけが受けられるものがたくさんあります。
ななころさんのように情報提供してくれる方がいると救われる人がたくさん居ると思います。
滅入っている時はちょっとしたことが大きく影響するときがありますから。
ゆうやさん、コメントありがとうございます。
確かに行政サービスは知らない人も多く、活用しにくいですよね。
私は今年から申告するつもりでいます。
ぜひ、皆さんのお力に少しでもなれたら嬉しいです♪
こんにちは。
ブログ、拝見させていただきました。
私も精神障害者手帳3級あるので、とても参考になりました。
特に住民税は参考にできそうです。
ありがとうございます!
コージさん、コメントありがとうございます。
手帳で活用できる制度って調べてみると、案外難しいんですよね。
私も今年に申請するつもりです。
おかねの不安はメンタルにも悪いですからね。
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです♪
いつもブログを読んで参考にさせてもらってます。
難しい字や内容で、イマイチ理解できてなかった障害者控除の記事を分かりやすく書いてあって理解が深まりました。
例えもとても参考になりました!
これからも読ませて貰います。
頑張ってください!
とうふさん、コメントありがとうございます。
「精神障害者保健福祉手帳」の記事では、インタビューに答えてくれて感謝しています。
「なるべくわかりやすく」をモットーに書いているので、それが伝わってなによりです。
他にも気になる記事や内容などあれば、バシバシご要望ください!
これからもぜひぜひ遊びに来てくれることをお待ちしています(^^)