この記事にたどり着いたあなたは、「青いブレスレット」に込められた意味を探しているのかもしれませんね。
青いブレスレットには、おしゃれなアクセサリーとしての側面と、生きづらさを抱える人々が「一人じゃない」という想いを共有するための”しるし”としての側面があります。
この記事では後者の、SNSなどから自然に広がった「運動」としての青いブレスレットに焦点を当て、その意味や背景、そして当事者としての想いを、私の経験からお話しします。

今からでも、何か意味があるんだろうか…。
「青いブレスレット運動」とは?
SNSから広がった「一人じゃないよ」のメッセージ
「青いブレスレット運動」とは、特定の団体が運営するものではなく、インターネット上で自然発生的に広がったムーブメントです。
2000年代のSNS文化の中で始まったという説が有力ですが、明確な出発点は特定されておらず、その本質は、誰かに管理されるのではなく、一人ひとりの想いによって形作られていく点にあります。
その根底にあるのは、「一人じゃないよ」という、静かで温かい連帯のメッセージ。
自傷行為や心の痛みに悩む人々が、同じ想いを抱える仲間がいることを知り、孤独感を和らげるための「しるし」として使われています。
ブレスレットに込められた複数の意味
青いブレスレットに、たった一つの公式な意味があるわけではなく、持つ人の状況によって様々な解釈や願いが共存しています。
主に、以下の3つの意味で語られることが多いです。
他の色との違いは?知っておきたい関連運動
| 色 | 主な対象 | 込められる想い |
|---|---|---|
| 青 | 自傷行為などで悩む人 | 「一人じゃない」 |
| 黒 | 生きるのがつらい人 | 「自由・思うようにやればいい」 |
| 赤 | いまも自傷行為をしている人 | 「負けないで」など前向きなメッセージとして使われることがある |
| オレンジ | 起立性調節障害で悩む人 | 「健康・活気」 |
| 緑 | 過敏性腸症候群で悩む人 | 「安らぎ」 |
これらの他にも、様々な色に想いを込める「アウェアネスカラー」という文化があります。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
当事者として思うこと。青いブレスレットが私にくれた光と影
この運動は、たくさんの人の心を支えてきた温かいものだと思います。
しかし、光があれば影もあるもの。
両方の側面を、私の経験からお話しします。
光:孤独が和らいだ日
一番のメリットは、やはり「孤独感が和らぐ」ことでした。
街中で同じしるしを身につけている人を見かけた時、言葉は交わさなくても、「ここにも仲間がいた」と感じられるだけで、心がふっと軽くなったのを覚えています。
それは、暗闇の中で小さな灯りを見つけたような、大きな安心感でした。
実際に、研究や支援の現場でも、同じしるしを持つことが連帯感を生み、孤独感の軽減に繋がるケースは報告されています。
影:「ただの飾り」と誤解された時の痛み
一方で、運動の意味を知らない人から心ない言葉をかけられた経験もあります。
「それ、流行ってるの?」と言われた時、本来の意味とのギャップに悲しくなりました。
また、SNSで「もっと発信しなきゃ」「仲間として正しく振る舞わなきゃ」といった、見えないプレッシャーを感じてしまい、しるしを持つことで逆に心が縛られそうになった時期もありました。
ブームが過ぎた今、どう向き合うか
SNSでの大きなブームが落ち着いた今、私たちはこの運動とより冷静に向き合えるようになったのかもしれません。
私が大切にしているのは、「しるしに頼りすぎない心の持ち方」です。
ブレスレットは、あくまで自分を支えるための一つの「きっかけ」です。
それに依存するのではなく、自分の心の状態を観察し、必要であれば専門家や信頼できる人に相談する勇気も、同じくらい大切だと感じています。
運動は孤独を和らげる素晴らしい手段ですが、あなた自身の心のケアに取って代わるものではないのです。
私からあなたへ、3つの問いかけ
青いブレスレット運動に関するQ&A
Q. ブレスレットはどこで買えますか?
特定の公式サイトなどはないため、市販されているものの中から、ご自身が「お守りにしたい」と思えるものを選ぶのが一般的です。このすぐ後の章で、選ぶ時のヒントを紹介しています。
Q. 手作りでも意味はありますか?
もちろんです。大切なのは「想い」なので、手作りのミサンガやリボンでも全く問題ありません。ブレスレットという形にこだわらず、ヘアゴムやキーホルダーなど、ご自身が身につけやすい「青いもの」で大丈夫です。
Q. 左右の腕、どちらにつけるべきですか?
特に決まりはありません。ご自身の利き腕や生活スタイルに合わせて、心地よい方につけるのが一番です。
Q. 周囲に意味を聞かれたら、どう答えるべきですか?
あなたの心を守ることが最優先です。無理にすべてを話す必要はありません。状況や相手との関係性に合わせて、以下のような選択肢があります。
- 正直に伝える:信頼できる相手であれば、運動の意味を正直に話してみる。
- 一部だけ伝える:「お守りみたいなものなんだ」と、当たり障りのない範囲で説明する。
- 意味を伏せる:「好きな色だから」「ただのアクセサリーだよ」と、運動については触れない。
どう答えるかは、あなたの自由です。
お守りとしてブレスレットを選ぶ時の3つのヒント
青いブレスレットの選び方に明確なルールはありませんが、お守りとして身につける上で、後悔しないための3つのポイントがあります。
1. 心から「好き」と思えるデザインを選びましょう
意味も大切ですが、一番はあなた自身が「これ、好きだな」と心から思えることです。
毎日目にするものだから、見るたびに少しでも気持ちが安らぐような、お気に入りのデザインを見つけてみてください。
2. 毎日つけられる、肌に優しい素材を選びましょう
ずっと身につけていたいなら、素材も大事なポイントです。
金属アレルギーが心配なら、綿や麻、レザーといった自然素材のものが安心です。
3. 無理のない価格帯から探してみましょう
ブレスレットは、気持ちのしるしです。
高価なものである必要は全くありません。
気軽に身につけられる価格帯のものから、あなただけのお守りを探してみてください。
まとめ:あなたの手首の青が、誰かの希望になるかもしれない
最後に、この記事の要点をまとめます。
もし、あなたが誰かと繋がりたいと感じたら、ブレスレットを持つことだけが全てではありません。
このブログの自己紹介カードのようなツールを使って、オンラインで仲間を見つける方法もあります。
あなたに合った方法で、心地よい繋がりを見つけてみてください。
明日からできる、小さな一歩
- 窓を開けて、5秒だけ空を見ながら深呼吸してみる。
- 好きな音楽を1曲、歌詞をじっくり味わいながら聴いてみる。
- 今日の自分の頑張りを、眠る前に心の中でそっと褒めてあげる。
大丈夫。
あなたは、決して一人ではありません。



お気軽に感想をどうぞ
これを読んで、青系のミサンガをつけ始めました。
今も自傷行為をやっているんですが、このような運動があり、なんだか安心しました。
まだ、高校生以下なので、自分の思うようにミサンガを付けられませんが、できる限りやっていこうと思います。
個人的には黒色のブレスレッド運動を応援したいです。私も色々悩みを抱えていたので、その気持ちがよく分かります。
ぴーすさん、コメントありがとうございます。
すでに青いミサンガはつけているんですね。
黒であれば2本つけるか、編み込みして1本にする方もいるようです。
つらい悩みを抱えているのはお察しします。
「一人じゃない」ですからね。