【書籍・映画レビュー】ツレがうつになりまして。3部作シリーズ

【書籍・映画レビュー】ツレがうつになりまして。シリーズのアイキャッチ話題のネタ

「ツレがうつになりまして。」の書籍レビュー

書籍の情報

  • タイトル:ツレがうつになりまして。
  • 著者:細川貂々
  • 形式:漫画
  • 出版日:2006年3月23日
  • 出版社: 幻冬舎
  • ページ数:127ページ
  • 読了目安時間:1時間

あらすじ

スーパーサラリーマンの夫がある日、突然「死にたい」と言い出した。診断はうつ病……。病気と闘う夫を、愛とユーモアで支える妻の描くコミックエッセイ。笑えて驚いてじんとするうつ病の本。

出典:幻冬舎 ツレがうつになりまして 。

読んでみた感想・書評

うつ病の本といえば、誰もが知っている「ツレがうつになりまして。」、愛称「ツレうつ」爆発的なヒットとともに、2009年にテレビドラマ化、2011年に映画化されました。

内容は著者の旦那さん(通称:ツレ)がうつ病になり、夫婦で悩んだり一緒に乗り越えていく様子が、かわらしいイラストの漫画形式で描かれています。文章も少なめなので、うつ病の「入門書」としては最適です。

どちらかといえば、うつ病本人よりも家族に読んでほしいと個人的には思います。著者であるてんさん(ツレの奥さん)が、ツレをどうやって支えてきたか、接してきたかが具体的に書かれています。

共感ポイント

ツレは絵に書いたような几帳面タイプで、一週間の曜日ごとのネクタイの種類、入浴剤の香り、お弁当に入れるチーズの種類をきっちり守る「大事なきまりごと」があるというところには「すごいわかる!」と思わず共感ポイント!なんでもきっちりしてないと気がすまないタイプのようで、昔の私にそっくりでした。

ツレが40歳の誕生日に自分の過去に描いた理想像と現実の比較をして、泣いてしまうシーンがあります。私も人生の未来像と現実が違うことで考え込むことがあり、これは同世代の人なら共感できると思います。

最後の「おわりに」の部分で、ツレの言葉で「夜は、必ず、明ける」という部分を強調しているところにもぐっと来ました。私も家族に似たような言葉で「終わらないトンネルはない」と言われたことがあり、今でもその言葉を大切にしています。

「その後のツレがうつになりまして。」の書籍レビュー

書籍の情報

  • タイトル:その後のツレがうつになりまして。
  • 著者:細川貂々
  • 形式:漫画
  • 出版日:2007年11月21日
  • 出版社: 幻冬舎
  • ページ数:135ページ
  • 読了目安時間:1時間

あらすじ

25万部を突破した「ツレうつ」待望の第2弾!うつ病と診断されてから3年経ったツレ(夫)は果たして!?病気になってさらに深まる夫婦の絆を妻が描く、笑いと感動のコミックエッセイ。

出典:幻冬舎 その後のツレがうつになりまして。 

読んでみた感想・書評

第一弾が爆発的ヒットをしての期待の続編です。この本ではタイトル通り、ツレのその後が描かれています。

「ツレうつ」を出版してみた後の世間の反応やツレがうつ病になってわかったこと、あきらめたこと、ウチ流ルールを著者(てんさん)がわかりやすく、かわいらしいイラストで描いています。

びっくりしたのが、この本を読んでいる時の今の私と同じような状態だったことです。私もうつになりはや15年、できること、できないこと、良かったこと、悪かったこと、だんだんと自分との付き合い方がわかってきました。

うつ病が長期化していて病気や自分との向き合い方の考え方が変わる一冊です。

共感ポイント

内容に「自立支援医療制度」や「保健センター」「休職制度」について触れられています。今でこそ制度の認知度があがりましたが、当時はあまり知られてなかったのでしょう。調べないとわからない制度を積極的に発信してくれて嬉しいですね。

エッセイの中で「あとで」のコラムがあります。「焦らない・焦らせない」「特別扱いしない」「できること・できないことを見分けよう」の頭文字です。ここには思わず共感ポイント!特に焦るという感情は病気を悪化させるので、本人も周囲も知っていてほしいです。

ツレは発病前は絵に描いたような真面目・几帳面タイプでしたが、病気を克服してマイペースでスローライフ、だらだらすることを覚えて人が変わり、自分との向き合い方がわかっていきます。ここがまさに今の自分と重なって映りました。

「7年目のツレがうつになりまして。」の書籍レビュー

書籍の情報

  • タイトル:7年目のツレがうつになりまして。
  • 著者:細川貂々
  • 形式:漫画
  • 出版日:2011年9月7日
  • 出版社: 幻冬舎
  • ページ数:127ページ
  • 読了目安時間:1時間

あらすじ

7年前にうつ病を発症した夫。会社を辞めての闘病生活。経済的に家庭を支える漫画家の妻。病気を機に人生を大きく変えざるをえなかった夫婦の姿をあたたかく描く、『ツレうつ。』完結編!

出典:幻冬舎 7年目のツレがうつになりまして。

読んでみた感想・書評

ツレがうつ病を発症してから7年後を描いています。テレビドラマ化や映画化の裏話、新しい家族の誕生、ツレうつの仕事の話が中心です。相変わらずのかわいらしいタッチの絵ですが、著者(てんさん)の画力の向上が一目見てわかりました。

ツレはうつ病を通して7年間で寛解まで回復し、新しい人生を歩み始めます。うつの経験が新しい道を開いてくれたのでしょう。闘病本がベストセラーになって成功する人はごく一部ですが、うつ病が考え方や生き方を変えたという部分は私にもわかります。私はまだ治療中の身ですが、この夫婦のような未来を描いて勇気をもらいました。

共感ポイント

コラムに「転んでもただでは起きない」があります。まさにこの夫婦の7年間であり、また私の座右の銘「七転び八起き」でもあり、共感ポイント!病気から学ぶこともあるのだと確信できました。

別のコラムに「人は迷惑をかけて生きていける」の部分では、「人は人に迷惑をかけなければ生きてられないんだ」というつぶやきがあります。日本では昔から「人様、世間様に迷惑をかけてはいけない」と言われますが、時には迷惑や心配をかけてもいいんだなと共感しました。

この本では二人の「ツレうつ」に対する思いが語られています。「ツレうつは二人だけの作品ではない、うつ病に関わっている人全員の作品だ」この熱い想いに心がじーんとしました。

「ツレがうつになりまして。」の映画レビュー

映画の情報

  • タイトル:ツレがうつになりまして。
  • 監督:佐々部清
  • 脚本:青島武
  • 原作:細川貂々
  • 形式:実写
  • 公開日:2011年10月8日
  • 配給:東映
  • 上映時間:121分

あらすじ

ツレ、髙崎幹夫(堺雅人)はコンピュータ企業のクレーム係をバリバリこなすスーパーサラリーマン。ところが、激務とストレスにより「心因性うつ病」となる。会社は辞めさせてくれない。妻で売れない漫画家:晴子(宮﨑あおい)は、ツレに「会社を辞めないなら離婚する!」と告げる。

ツレは会社を退職して専業主夫になるが、失業保険も切れ、まさかの晴子の漫画連載打ち切り。晴子は編集部に「ツレがうつになりまして、仕事を下さい!」と直談判する。すると意外なことが…。

うつ病という誰もがかかる病気を通して夫婦の絆を強めていくちょっと笑えていっぱい泣ける心が熱くなるストーリー。

視聴した感想

3冊の本を読んだあとに視聴しましたが、「ツレうつ」「その後のツレうつ」がベースになっています。基本的に原作に忠実になっていますが、映画のストーリーにマッチしたオリジナル要素も含まれていて、原作を読んだ後でも読む前でも楽しめる内容です

個人的にはクリニック患者(吹越満)とクレーマー(配役は秘密)の二人のオリジナルキャストがストーリーにスパイスを加えていい味を出しています。

著者(細川貂々)とツレの二人が映画化の裏話で語っていますが、ご本人たちも脚本は気に入っていて、実はこっそり出演しています。そのシーンを探すのも楽しみの1つでした。

マンガでは描ききれないリアルなうつ病の怖さや夫婦の絆をリアルに実写化できており、うつ病や家族はもちろん、誰にでも楽しめると感じました。

1つだけ注意点とすると、ペットのイグアナが出てきますので、爬虫類を見るのも苦手という方はご注意を。

お気軽に感想をどうぞ

  1. おはようございます。
    この映画は、以前、amazonビデオ(ですか)で見ました。
    たしか、なかのいい若い夫婦のはなしで、こうありたいものだと思った記憶があります。

    • Taniさん、コメントありがとうございます。
      今はオンラインで見れるので便利ですよね。
      うつになった夫を支える妻側の視点で描かれていて素敵でした。