カウンセリングは、自分のこころにそっと耳をすます練習の場所

お薬を飲むようになって
嵐みたいな毎日は、少しだけおさまった。
嵐みたいな毎日は、少しだけおさまった。
でも、心の奥にはまだ
言葉にならないモヤモヤが残っている。
先生に勧められた「カウンセリング」
…何を、話せばいいんだろう。

勇気を出して入った部屋は
あたたかい日差しが差し込む
やさしい場所だった。
あたたかい日差しが差し込む
やさしい場所だった。
カウンセラーさんは、穏やかな笑顔で
ただ、そこにいてくれた。
言葉が出てこない私を
急かすことなく、静かに待っていてくれた。

「うまく話そうとしなくて、いいんですよ」
その一言に
かたくなっていた肩の力が
ふっと、抜けていくのがわかった。
ぽつり、ぽつり。
自分でも忘れていた気持ちが
言葉にならない思いが
涙と一緒に、こぼれていった。

誰かに、ただ聞いてもらうこと。
良いとか悪いとか、判断されずに
すべてを受け止めてもらうこと。
良いとか悪いとか、判断されずに
すべてを受け止めてもらうこと。
あんなに重かった心の荷物が
ほんの少しだけ
軽くなったような気がした。

帰り道。
すぐに何かが解決したわけじゃない。
すぐに何かが解決したわけじゃない。
でも、がちがちに固まっていた心が
きつく結ばれた結び目が
ほんの少しだけ、ほどけた気がした。
見上げた空は
来たときよりも、少しだけ広く見えた。
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第6話 回復の兆し
(現在、心をこめて準備中です)
第6話 回復の兆し
(現在、心をこめて準備中です)




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