もしかして悪い病気じゃないか、と不安になりますよね。
私も数ヶ月間、原因不明の舌の痛みに悩まされ、同じように不安な日々を過ごしました。
この記事では、私が最終的に「舌痛症(ぜっつうしょう)」と診断されるまでの全記録を、当時の心境も交えながら正直にお話しします。
- 原因不明の舌の痛みの正体「舌痛症」とは何か
- 私が診断確定までに経験した検査の具体的な流れ
- どの病院・何科を受診すればよいかのヒント
- 実際に痛みが和らいだ3つのセルフケア体験談
この記事を読み終える頃には、あなたが今抱えている不安が少しでも和らぎ、「次に何をすればいいか」が見えているはずです。
もしかして悪い病気…?原因不明の「舌の痛み」。私の舌痛症が診断に至るまでの全記録
舌痛症とは?見た目に異常がないのに痛む「舌の病気」
舌痛症とは、舌や口の中に明らかな傷や炎症といった原因が見当たらないにもかかわらず、ヒリヒリ・ピリピリとした痛みや、灼けるような感覚(灼熱感)が長く続く病気です。
はっきりとした原因はまだ完全には解明されていませんが、更年期などによるホルモンバランスの変化、不安やストレスといった精神的な要因、亜鉛などの栄養不足といった、さまざまな要素が複雑に関係していると考えられています。
【私の体験談】舌痛症の診断が確定するまでの全記録
ここからは、私が実際に舌痛症と診断されるまでの道のりを、3つのステップに分けてお話しします。
Step 1:最初の気づきと歯科での指摘
数ヶ月前から、舌の先が常にヒリヒリと痛むようになりました。
鏡で見ても特に赤くなっているわけでもなく、口内炎のようなハッキリとした出来物もありません。でも、確かに痛い。
「何かの病気だったらどうしよう…」
そんな不安を抱えていた頃、ちょうど歯の定期検診の時期が来たので、歯科医師に相談してみました。
口の中を隅々まで診てもらった結果、歯科医師から言われたのは意外な言葉でした。
「見たところ、舌に異常はないですね。もしかしたら、舌痛症かもしれません」
この時、初めて「舌痛症」という病名を知りました。
同時に、歯周ポケットに少し深い部分があるとのことで、痛みの原因とは直接関係ないかもしれないけれど、この際だからと徹底的にクリーニングしてもらうことになりました。
Step 2:原因究明へ。耳鼻咽喉科での精密検査
歯科で可能性を指摘された後、かかりつけの精神科医にも相談したところ、「大きな病気が隠れていないか、一度きちんと調べた方が安心できる」と背中を押され、総合病院で精密検査を受けることを決意しました。
私が受診したのは「耳鼻咽喉科」です。
舌や喉の専門家なので、万が一、悪性腫瘍のような病気があっても見つけてもらえるだろう、と考えたからです。
耳鼻咽喉科では、以下の検査を行いました。
- 視診・触診:医師が直接、舌や口の中の状態を細かくチェックします。
- 血液検査:貧血や、味覚に影響すると言われる亜鉛などの栄養素が不足していないか、また感染症の可能性がないかなどを調べます。
特に異常はないように見える、とのことでしたが、血液検査の結果が出るまでには数日かかるとのこと。
結果を待つ間は、やはり「もし悪い結果だったら…」という不安が頭をよぎりました。
Step 3:「大きな病気ではない」と判明し、ついに診断確定
後日、再び耳鼻咽喉科を訪れ、血液検査の結果を聞きました。
結果は、「特に異常なし」。
貧血や栄養不足、感染症といった、痛みの原因となりうる明確な疾患は見つかりませんでした。
つまり、他の病気の可能性がすべて除外された(除外診断)結果として、私の症状は「舌痛症」であると正式に診断が確定したのです。
正直、原因がハッキリしないことへのもどかしさはありました。
でもそれ以上に、「命に関わるような大きな病気ではなかった」という事実が、何よりの安心材料になりました。
舌痛症かも…と思ったら、まず何科を受診すべき?
私の体験談を踏まえて、もしあなたが同じような症状で悩んでいたら、どこを受診すべきかをお伝えします。
- 歯科・口腔外科がおすすめな人
かぶせ物が合わない、入れ歯が擦れる、歯周病があるなど、口の中に物理的な原因が思い当たる場合。 - 耳鼻咽喉科がおすすめな人
口の中だけでなく、喉の違和感などもある場合や、悪性腫瘍などを含めて幅広く検査してほしい場合。
どちらか一方を受診すれば、必要な検査は一通り受けられます。
大切なのは、一人で悩まずに専門家を頼ることです。症状には個人差があるため、どちらの科を受診するかは、かかりつけ医などにも相談しながら判断することをおすすめします。
私が舌痛症の痛みを和らげるために、実際に試して効果を感じた3つのこと
診断が確定した後、私が痛みを和らげるために実践し、「これは効果があったな」と感じたことを3つご紹介します。
① 不安の軽減:精密検査で「重い病気ではない」と知れた安心感
皮肉なことかもしれませんが、一番効果があったのは「精密検査を受けたこと」そのものでした。
「悪い病気だったらどうしよう」という不安やストレスは、それ自体が痛みを増幅させる原因になります。
検査によって「命に別状はない」とハッキリわかったことで、心がフッと軽くなり、不思議と舌の痛みも少しずつ意識しなくなっていきました。
原因不明のまま不安を抱え続けるよりも、勇気を出して検査を受けることが、回復への一番の近道だったと実感しています。
② 口腔ケアの見直し:歯周ポケットの徹底清掃と毎日のセルフケア
歯科で勧められた、歯周ポケットの深い部分のクリーニングも効果があったように感じます。
4回に分けて歯石を徹底的に除去してもらった結果、歯周ポケットの深さが改善され、歯茎が引き締まって健康な状態になりました。
また、これを機に日々のケアも見直しました。
今までは歯ブラシだけでしたが、歯間の汚れをしっかり落とせる「デンタルフロス」を毎日の習慣に加えています。
口の中が常に清潔でスッキリしていると、気分も良いものです。
③ 栄養面からのアプローチ:亜鉛サプリメントの摂取
血液検査の結果は正常値でしたが、味覚障害の原因の一つに「亜鉛不足」があると知ってから、気休め程度に亜鉛のサプリメントを摂るようにしました。
これが直接的に効いたかは分かりませんが、バランスの取れた食事を心がける意識づけにはなったと感じています。
これらの取り組みを続けているうちに、あれほど気になっていた舌のヒリヒリ感は、100だったのが20くらいにまで減りました。(※あくまで私自身の主観的な体感です)
そして、これらの取り組みを始めてから1ヶ月ほど経った頃には、いつの間にか痛みが完全に消えていたのです。
まとめ:原因不明の舌の痛みは、一人で抱え込まずに専門家へ相談を
最後に、この記事の要点をまとめます。
- まずは歯科・口腔外科か耳鼻咽喉科を受診し、精密検査を受ける。
- 原因不明の痛みは、ストレスや不安が影響している可能性がある。
- 検査で「重い病気ではない」と知ることが、一番の安心材料になる。
- 日々の口腔ケアを見直し、口の中を清潔に保つことも大切。
原因がわからない体の不調は、本当に不安でつらいものです。
ですが、その痛みを一人で抱え込む必要はありません。
この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、勇気を出して次の一歩を踏み出すきっかけになれたら、これほど嬉しいことはありません。



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