うつ病からの回復は、寛解をめざし、共存する。自分らしいペースで未来へ歩き出す物語

やまない雨はない、と知った。
それでも、また雨が降る日を
こわく思う朝もある。
「おはよう、今日のわたし」
小さくつぶやいて、
ゆっくりと一日を始める。

何かが劇的に変わったわけじゃない。
できるようになったのは、ほんの少しのこと。
おひさまの暖かさを感じること。
風のにおいを、深く吸い込むこと。
昨日より、一歩だけ多く歩いてみること。

ペンを走らせる。
今、感じることを、ありのままに。
無理に前を向かなくてもいい。
立ち止まる自分を、責めなくてもいい。
そう教えてくれたのは、
これまでの道のりだった。

泣きながら病院へ行った日。
からっぽの心で天井を見つめた日。
自分のこころの声に、初めて耳をすませた日。
からっぽの心で天井を見つめた日。
自分のこころの声に、初めて耳をすませた日。
ひとつひとつが、
今のわたしに繋がっている「お守り」。

「うん、今日は調子いいかも」
無理のない範囲で、
また世界と繋がってみる。
完璧な元気じゃなくても、笑える日はある。
それで、いいんだ。

わたしの物語は、まだ途中。
この先も、きっと何度も立ち止まるだろう。
でも、もう知っている。
雨が降っても、立ち止まっても、
わたしはもう、ひとりじゃないこと。
この物語が、今こころに雨が降る
あなたの小さな「お守り」になりますように。
大丈夫。雨上がりの空は、もうすぐそこに。




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