- うつ病ってどんなものか簡単に知りたい
- 3つの初期サインを知りたい
- 実際のうつ病体験談を読んでみたい
うつ病はこころの風邪?
うつ病ってどんなイメージ持ってる?
仕事や介護、育児などで疲れ果てた人がなりやすいって感じがするわ。
繊細で気弱な人がなりやすいイメージ…
そういうイメージはよく聞くよね。
じゃあ、どんな病気か知ってる?
鬱々して気力がなくなるこころの病気ですよね。
よく「こころの風邪」って聞きます。
まずは、厚生労働省が掲載しているうつ病の定義を見てみようか。
うつ病は、一言で説明するのはたいへん難しい病気ですが、脳のエネルギーが欠乏した状態であり、それによって憂うつな気分やさまざまな意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状が続くだけでなく、さまざまな身体的な自覚症状を伴うことも珍しくありません。つまり、エネルギーの欠乏により、脳というシステム全体のトラブルが生じてしまっている状態と考えることもできます。 私たちには自然治癒力という素晴らしい機能が備わっていて、通常はさまざまな不具合を回復へ導いてくれます。私たちは日常生活の中で、時折憂うつな気分を味わいます。不快な出来事によって食欲が落ちることもあります。しかし、脳のエネルギーが欠乏していなければ、自然治癒力によって、時間の経過とともに元気になるのが通常です。時間の経過とともに改善しない、あるいは悪化する場合には生活への支障が大きくなり、「病気」としてとらえることになります。そのため、仕事・家事・勉強など本来の社会的機能がうまく働かなくなり、また人との交際や趣味など日常生活全般にも支障を来すようになります。
えっ、脳に関係してるんですか!?
うん。簡単にいうと、「脳内の神経伝達物質が不足している状態」のことだね。
しかも、身体的な症状もあるって…。
人によって個人差があるけど、さまざまな身体の症状が出る人もいるみたいだね。
なので、けっこう勘違いされやすい病気だったりもするよ。
また、他のメンタル疾患を併発したり変化したりすることもあるので、ちゃんと診断して治療することが大切だね。
うつ病はこころの風邪ではありません
うつ病に対する偏見やイメージを変えようと、誰でもかかる一般的な病気として「心の風邪」と啓蒙されたのが背景のようですが、実際に経験した身なので言えますが、うつ病はこころの風邪ではありません。
早期治療しても数週間から数ヶ月の治療期間が必要ですし、何より症状の重さが全く異なります。
負のイメージの払拭には成功したかもしれませんが、簡単に治るという誤解が生まれてしまった気がします。
うつ病は脳内の神経伝達物質が不足している状態です。
人によっては、身体的症状も出る人もいます。
また、他のメンタル疾患を併発したり変化したりすることもあるので、慎重に治療することが大切です。
うつ病はなりやすい性格というのはありますが、誰でもなりうる可能性があります。
「自分は大丈夫だろう」と思っているメンタルが強い人が案外なったりします。
うつ病の3つの初期サインを見逃さないで
うつ病って気付くにはどんな症状が出るの?
自分じゃなかなか気付けないよね?
そうなんだよね。
特に初期症状のときは、単にストレスがたまってるとかで、なかなか病院へ足を運ぶことは難しいんだよ。
なんかうつ病の初期サインみたいなのはないの?
人によってそれぞれだけど、サインはあるよ。
ちょっと見てみようか。
うつ病の初期サインには3つの変化がある
1.身体面での変化
- 身体が重い、だるいなどの倦怠感がある
- 頭痛や腹痛などの身体の痛みがある
- 動悸やめまい、吐き気、下痢、便秘、肩こりなどがある
2.精神面の変化
- 気分が鬱々する
- 不安でしかたない
- イライラする
- 消えたいという気持ちがある(希死念慮)
3.行動面での変化
- 遅刻や欠勤が増える
- 身支度(髪や服装)がきちんとできなくなる
- 今まで好きだったことが楽しめなくなる
- 仕事や家事でちょっとしたミスが増える
- 口数や笑顔が減る
精神面での変化はわかるけど、身体や行動にも変化があるのね。
そうなんだ。
だから、本人が気付けなくても上司や同僚、家族が気付いてあげられることもあるね。
体験談からうつ病のサインを振り返ってみる
ここからは、私の体験でお話します。
いま思えばもっと早く気づいていれば、こんなに長引くこともなかったかもと思い返しています。
最初のサイン
今からさかのぼること2002年、私はまだ新社会人で、毎日忙しく働いていて、いつも終電まで残業していました。
今は「働き方改革」という言葉が浸透してきましたが、当時は終電まで残業するのが常識でした。
それでも、充実感や達成感はあり、それが当たり前だと思っていました。
上司はすごい厳しい人で、同僚も怯えていましたが、それに耐えながら激務をこなしていました。
そして、数年後に結婚。
友人たちからも祝福され、公私ともに充実した毎日を送っていました。
本当に順風満帆な生活を送っていたと思います。
しかし・・・
仕事の量は増えていき、上司には怯える毎日。
新婚生活でプライベートも忙しくなり(引越、家事の両立など)
朝起きると会社に行きたくない。(でも行かないとみんなに迷惑が…)
と思う日が増えていきました。
これが最初のサインだったと思います。
2番目のサイン
それでもお金を稼いでるわけですし責任があります。
無理をして仕事と家事を両立していました。
帰ってくると深夜0時をまわっているため、甘い新婚生活などありません。
共働きのため、元妻は先に寝ています。
そんな日々が数ヶ月続きました。
そして、だんだんと夜に眠れなくなり、朝が起きれなくなりました。
これが次のサインだったと思います。
私の場合は睡眠がとれない、というのが初期症状でした。
仕事もだんだん遅刻しがちになり、それでもなんとか働き続けていました。
ところが・・・
ある日、朝起きると、体が動きません。
会社に休みの連絡を入れると、一日中寝ていました。
次の日になっても、朝起きると同じ状態…。
いま思えば、この段階でうつ病の症状が出ていたんだと思います。
さすがにまずいと思いましたが、忙しいのはみんな同じなんだからと我慢していました。
そんなとき、当時に親身になってくれていた先輩社員から産業医に相談した方がいいと言われ、産業医に連絡をとり面談をしました。
すぐに病院に行くように指示され、なにがなんだかわからない状態で病院に行きました。
そして、ついた診断が「神経衰弱状態」でした。
しばらく休みを取るように言われ、自分の身に何が起きてるのかもわからないまま休養に入りました。
正直ここらへんの記憶がもう曖昧です。
つらい過去なので、脳が忘れようとしているのかもしれません。
処方されたおくすりを飲み、自宅で静養していました。
家にいるので、家事は私が全部こなしていました。
そんな日々がしばらく続き、夫婦の中でもぎくしゃくしていきました。
さらに生活リズムは昼夜逆転していきました。
そして、休養期間が過ぎ職場に戻ろうと思っていたのですが、主治医からはNOと言われました。
病状は良くなるところか、悪化していたのです。
そして、ついた診断名が「うつ病」
そのまま休職を余儀なくされました。
何がサインだったか?なぜ、悪化したのか振り返ります
- 私の場合、最初のサインは「仕事に行きたくない」「遅刻が増える」「睡眠がうまく取れない」でした
- 自分では産業医や病院に行くことはせず、周りの人が気付くまで我慢していました
- 休養期間に静養していましたが、罪悪感が強くて全くこころが休まりませんでした
- ストレスを発散できるような過ごし方ができませんでした
- 休養期間に睡眠リズムが狂い、昼夜逆転しました
うつ病ってどんな病気?症状は?3つの変化に要注意のまとめ
うつの初期サインは人それぞれです。
他のケースでは「憂鬱やイライラなどのこころの変化」「頭痛や下痢などの身体の変化「ミスが増える、口数が減るなどの行動の変化」などがあります。
もし、あなたやご家族に当てはまる人がいたら、悪化する前にまずは産業医やかかりつけ医に相談してみましょう。
早ければ早いほど、治るまでの時間も変わってきます。
不安に思ったら我慢しないで、すぐに相談して下さいね。
早ければ早いほどいいですよ。
別の方の体験談として、ねこまるさんの体験談を紹介します。
ブログのコンセプトは「精神論やきれいごとで状況は変わらない。具体的に行動に移せる解決法を提案する」です。
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